基礎・基本の原稿、そろそろ書かねばなりません。
《ねらい》
有名な古文や詩文を暗唱できるようになると、自分に自信が持てるようになります。また中学の国語学習にも活かされるようになります。
《すすめ方 何度も音読し、いつのまにか暗唱できるようにする》
いきなり「暗唱しましょう」と言っても、「そんなのできないや」という声があがってしまうと、教室の空気が淀んでしまいます。
まずは、教師が気に入っている古文・詩文を紹介し、それを何度も何度も子どもたちに音読させます。これまで紹介してきた連れ読みや交代読みなどで、何度も何度も読ませるのです。(最低でも20回は読ませたいです。)
そうする内に、「もう覚えた!」という子が出てくるはずです。
でもここで、すぐに暗唱させてはいけません。次のように言うのです。
「もう覚えたの。すごいなぁ。でも、覚えるのって、難しいですよ。」
ここで「暗唱」という言葉を教えます。
「詩や文章を覚えて言うことを暗唱といいます。」
板書:暗唱
「みんなで言ってみましょう。暗唱。」「暗唱。」
「暗唱というのは、一言一句まちがえず、つまらずに、スラスラ読めなければいけません。ほんの一文字まちがえても、ちょっと詰まっても駄目なのです。」
最初に厳しいぐらいの基準を設けておきます。最初をいい加減にすると、その後、もっともっといい加減になっていくものです。
暗唱の難しさを強調した上で、それでも暗唱してみたい人を聞きます。
挑戦する子がいれば、みんなの前でやらせてみせます。
たいていは、途中で詰まったり、間違えたりします。そういう時は、
「残念、ほしい。詰まっちゃったね。」
と、教師が言って止めます。
「でも難しい暗唱に挑戦した松弓くんに拍手しましょう。」
と言って、挑戦したことをほめたたえます。
「暗唱するのは、とっても難しいんだけど、何回も何回も練習すれば、誰でもできるようになります。大変だけど、クラスみんなで暗唱に挑戦してみることにしましょう。」
こうして、暗唱に挑戦させていくのです。
《成功のポイント 何よりも数多く読ませることです》
詳しくは暗唱指導のステップ1~3をお読みください。
《こんな場合は 暗唱をいやがる子には》
しばらく静観します。クラス全体に暗唱できる子が増えていけば、やってみようかな、という気持ちになってくるものです。
(2006.6.19)