1つ目の暗唱と2つ目以降の暗唱の違いを明確にすべきです。
《ねらい》1つ目の詩文を全員が暗唱できるようになったら、他の古文や詩文を定期的に紹介して、暗唱に挑戦させ、暗唱ブームを巻き起こします。
《すすめ方 たくさんの古文・詩文を何度でも読ませる。》
1つ目の暗唱で、子どもたちは暗唱の仕方を学びました。
次は、多くの古文・詩文にふれさせ、どんどん覚えさせていきます。
1つ目の詩文を全員が暗唱するのに、2~3週間かかったとしたら、2つ目からは、1週間おきに1つか2つずつ紹介してもいいぐらいです。
紹介した古文・詩文をとにかく、みんなで何度も何度も読みます。
国語の時間の初めに限らず、他教科の初めや、朝に1回、帰る前に1回、というように、機会を見つけては、唱えさせていくのです。
暗唱できる子は見ないで唱え、まだ覚えていない子は古文や詩文を見ながら唱えるのです。その内、全員なら何とか暗唱できるようになっていきます。
暗唱ですから、帰りの用意をしながら唱えるということもできるのです。
2つ目からは、教師が暗唱テストをするのも大変ですから、友だち同士で暗唱テストをさせ合います。暗唱の合格覧に友だちの名前を書くようにしておけば、いいかげんに合格を出す子はいなくなります。
「たまに先生が指名して、合格した人に暗唱してもらいます。」
こう予告しておきます。
そして、時たま、暗唱合格者に暗唱を命じます。
ちゃんとできればほめ、不十分だったら
「もう一度、友だちに暗唱テストをしてもらいなさい。」
と言っておけばいいのです。
こうして、日がたつ内に、子どもたちの暗唱できる古文・詩文の数は増えていきます。
学習参観が何の教科であれ、最初や後に、子どもたちの暗唱を披露すれば、保護者もびっくりします。そして、それが子どものさらなる自信へつながるのです。《成功のポイント 気楽に続ける》
一つ目の暗唱は厳しく評定します。でも二つ目からは、「暗唱できてもできなくてもいいや」ぐらいの気楽さで続けます。
多くの古文・詩文に触れさせるだけでもいいのです。
《こんな場合は 暗唱することに飽きた子には》
放っておきます。クラスの多くが暗唱をたくさんできるようになると、焦って始めることもあります。
「暗唱できなくても、スラスラ読めるようにするのですよ。」
という最低課題を与えるのも一つの手でしょうね。
(2006.6.22)