国語の研究授業がありました。3年生東書の「サーカスのライオン」です。
研究授業では、第3場面を扱っていました。
主発問は「どんなじんざでしたか。」です。じんざというのは、サーカスにいる年老いたライオンのことです。年老いたじんざは、サーカスのとき以外は、一日中ねむっています。それでもサーカスになると、二本や三本の燃える輪をうまくくぐり抜けます。そんなじんさに、男の子はしょげていたじんざをはげまそうと会いに来るのです。それが、3場面となります。
「さあ、お食べよ。ぼくと半分こだよ。」
じんざは、チョコレートはすきではなかった。けれども、目を細くして受け取った。じんざはうれしかったのだ。
それから男の子は、毎日やってきた。
じんざは、もうねむらないでまっていた。
ここらへんのところから、やさしいじんざと書く子が多かったです。
「目を細くして」の意味を扱ったとき、手を挙げた子が「やさしい顔で」ということを言い、それを認めて先生が板書していました。でも「目を細くする」は慣用句であり、「笑顔」のようすを表しています。言葉の正しい意味は、きっちり教えるべきです。
(2015.10.26)
私がやるなら、ます、1・2場面のじんさと3場面のじんさを対比させます。
3場面 1・2場面
・ねむらないでまっていた。 ・一日中ねむっていた。
・目がぴかっと光った。 ・目が白くにごっていた。
・体に力がこもった。 ・のそりと立ち上がる。
・火の輪を五つにしてくぐりぬけてやろう。 ・二本でも、三本でもくぐりぬける。
その後に、次の主発問をします。
「何がじんざを変えたのですか。」
端的にいえば、男の子との出会いがじんざを変えたわけです。
男の子はサーカスを楽しみにし、しょんぼりしてたライオンを元気づけようと会いに来てくれました。また、夜一人で留守番し、さみしい思いをしている男の子に、じんざは同情もしているのでしょう。
男の子に会える喜びや男の子に何かしたいという思いがじんざを変えたのでしょう。だからこそ、第4場面で、じんざは、男の子を救うため、火の中に飛び込むのです。
第3場面で学んだことが、第4場面の読み取りにつながるように学習していくことが大切だと思います。
(2015.10.27)