短文作りをしておけば

 学校図書5年国語の言葉のきまりを教えました。

3 次の文の  の言葉に注意して、前後の事がらの関係を考えましょう。
 ① 防火せつ備を整えておけば、いざという時に、少しは安心できます。
 ② たとえ一人になっても、任された仕事は進めます。
 ③ 天気予報で、雨の確率が高ければ、わたしは迷わずかさを持っていく。

 関係と言われてもどんな関係か、大人でもわかりにくいです。
 さて、1時間目の授業です。いきなり黒板に次の文を書きました。
 板書:たとえ地球が爆発しても、
「あとに続く文を3つ書いたら持ってきなさい。」
 児童朝会の後、5年だけ集められ、名札や帽子のことを注意された後の授業です。インパクトのあるところから導入しました。

たとえ地球が爆発しても、
・人はさいせいする。   ・また生まれ変わる。
・再生する。  ・ほねだけのこる。
・日本の人は生き残る。  ・またほかの星ができる。
・人間や動物は、ちがうわく星でくらす。
・うちゅうに空気がちる。  ・ぼくは地球をわすれない
・ぼくのたましい残ってる  ・日本はぜったいつぶれない
・だいじょうぶ  ・笑ってる  ・人間は死なない

 実際に地球が爆発すれば、いろいろ困ったことが起こります。でも、黒板に書かせたのは、困ったことではなく、どちらかといえば、プラスのことです。プラス思考の関係といえばいいかもしれません。(子どもには言いませんが。)
 つづけて、「~おけば、…」の文の指導に入りました。

しっかり勉強しておけば、
・テストはぜったい100点だ  ・せいせきよくなる
・Aがいっぱいとれる  ・医者になってたかもしれない
・テストの点数がよくなる。  ・いい学校にはいれる。
・弁護士になれる  ・東大でもうかっちゃう
・死なない  ・やくざいしになれる
・山城鴻太のようにならない。(ぜったい)  
・勉強が楽しくなる。  ・字などをおぼえる
・社会にやくだつ。

 ここまでやってから、教科書を読ませました。
 次に、「~おけば、…」の文作りをさせました。

・まねきねこをおけば、もうかる。
・いっぱい手伝いしておけばほめられる
・ゲームをしておけば、楽しくなる。
・運動をしておけば、ほねがつよくなる。
・ちょ金しておけばよかった
・早おきしておけばご飯がいっぱい食べれる。
・本をよんでおけば漢字がよめる
・しゅくだいを早めにしておけばあとでたくさんあそべる
・夏休みの宿題をしておけば8月31日にあせらない。
・体育をしておけば運動になる。
・勉強をしておけば、100点はとれたはずだ、
・ピストルをもっておけばおそわれてもだいじょうぶ。
・夜、早くねておけば朝ねむたくならなかった
・今のうちにしておけば、宿題なんていちころだ。
・合気道をしておけば、けいさつにかんたんになれる

 これだけ「~おけば、…」にふれておけば、この文の関係になんとなく気付けるかもしれません。
「~おけば、…」の~と…の関係を考えてみました。
 努力と成果の関係、こういう努力をしていたらこういう成果があるよ。
 備えと期待の関係、こういう備えをしておけば、こんなことが期待できるよ。 子どもの書いたたくさんの文に触れて、私もやっと分かってきたところです。

(2007.6.11)