予習は低学力の子のために

『学力研の広場』7月号の久保先生の原稿に、次の記述があります。

 クラスにはA群B群C群D群の子どもたちがいる。通常の予習のない授業をすると、瞬発力があり、学力の高いA群の子は先生の発問に応え授業に参加できるが、BCD群の子はお客さまになってしまう。理由は実に簡単である。BCD群の子は学力がまだ不十分だから助走し、エンジンを暖めておく必要があるのにその子たちがエンジンも暖めず、助走もしないで突然の発問をうけるのである。当然、エンジンの暖まるまでは授業への参加もできないし、パニックを起こしてしまう子、参加を諦めてしまう子が多数でる。これが現実にクラスで起こっていることなのです。 

 要するに、宿題で予習させることは、低学力の子のためである、のです。
 私は、どちらかといえば、宿題での予習に消極的反対でした。久保先生とは逆で、学力の高い子や学習意欲が高い子だけが予習にがんばって取り組む、というイメージを持っていたからです。
 でも、久保先生の今回の記述を読むと、逆だったのです。
 確かに、宿題の予習であれば、自分のペースで取り組むことができます。
 授業中は、時間の関係上、全体のペースに合わせる必要があります。
 以前、自学ノートの課題で、学習する内容を先行する形で、問いを出してたことがありました。実は、あれも予習だったのではないかと、今は思えます。

(2016.6.26)