さて、外来語に対して、外行語というのもあります。
外来語がその名の通り外国から来た言葉に対して、外行語は外国に行った言葉です。
スシやスモウなど、日本独自のものが外行語になっています。
昔、文明の遅れた倭(和)の国、日本に中国から漢字が入ってきます。
本や肉が訓読みのようで、実は音読みなのに漢語なのは、その当時に本や肉を表す言葉がなかったからでしょう。
さらに時代は進み、鎖国によって先進国より文明の遅れた日本は、欧米や西洋で考えられた新しい言葉を外来語として受け入れます。
その後、明治、大正の人たちは、西洋の言葉を漢字に翻訳造語していきます。科学や哲学などの言葉は、やがて中国に渡って使われます。
中国から来た漢字が、日本から中国への逆に渡っていったのです。
これらの言葉も、外行語と言っていいでしょう。
さらに現代では、日本の独自の文化(アニメも含め)が海外に注目され、外行語として使われるようになったわけです。
外行語を知ることは、日本独自の文化を知ることにもつながるのです。
(2016.8.11)