暗号解読で語彙を増やすには

『国語五 銀河』(平成27年度版、光村図書)に「カンジー博士の暗号解読」があります。
 例えば、次のような暗号文を解かないといけません。

①北西の○角で△□があったようだ。
②○△後、書店で分厚い□書を買った。
③道徳の授業で、発明△の伝記を読む。

 ○△□は、それぞれ同じ漢字ではなく、同じ読みの漢字になります。
 正解は、○がホウで、△がカ、□がジとなります。
 ①○=方、△=火、□=事 ②○=放、△=課、□=辞 ③△=家となります。
 この暗号文、いきなり全文を示してしまうと、正解になる言葉が限定されます。
 そこで、最初は、「○角」だけを提示して、「○にはどんな漢字が入るでしょうか。」と問います。すると、方角だけでなく、直角、四角、死角、三角、頭角など、様々な語彙が子どもたちから出されるでしょう。
 そこで「北西の○角」と条件を出すことで、たくさん出された語彙のどれが合うかを選ばせることができます。
 暗号文になってしまうと、正解の一字を探すことになって、出てくる語彙を限定されます。語彙力を鍛えるには、提示の仕方を変えた方がいいのです。

(2016.9.27)