ミラクルミルク教材研究

 学校図書の3年国語に、中西敏夫「ミラクル ミルク」という説明文があります。ミルクがいろんなものに変身したことを書いたものです。

①お母さんのおちち(ミルク)を飲んで大きくなる動物のことを、ほにゅう動物といいます。犬・ねこ・牛・馬・くじらなど、たくさんいます。わたしたち人間も、同じなか間です。
②ほにゅう動物の赤ちゃんは、ほかの動物からミルクをもらうことは、めったにありません。ところが人間の赤ちゃんは、お母さんのミルクを飲んだり、牛にゅうという牛のミルクを飲んだりしています。大きくなってからも牛にゅうを飲みます。
③人間にミルクをくれる動物には、やぎ・らくだ・馬・牛・トナカイなどがいます。その中でも、人間にミルクをくれる動物の代表は、牛です。牛のミルクは、動物のミルクの中でいちばん多く利用されています。これは、一回にとれるミルクのりょうが、ほかの動物にくらべてとても多いからです。  (段落番号:荒井)

 3段落を授業しようと考えています。(実際の進行具合を詳しく知らない。)
(1)人間にミルクをくれる動物は何種類いますか。
 子どものほとんどは5種類と答えるでしょう。でも、などがついているので、「5しゅるい以上」が正解です。1段落で使われている「など」をもう一度確認させると理解できるでしょう。ただ、種類が分かるかどうかが分かりません。
(2)牛のミルクが、動物のミルクの中でいちばん多く利用されているのは、なぜですか。
 なぜと聞かれたら、「~から」という文末で答えることを教えたい。
「一回にとれるミルクのりょうが、ほかの動物にくらべてとても多いから。」
(3)「これは」の「これ」は何を指していますか。
 この問題は解が長いので難しいかもしれません。扱わない方がいいかもしれません。
(4)「利用されています」を違う言葉に直しなさい。
「利用」という語の意味は3年生には難しいです。難しい語句に出会ったら、違う文で、文章の流れに合うように書き換えてみるといいです。そうすることで、難しい語句の意味が見えてきます。
「いちばん多く使われています。」「いちばん多く飲まれています。」
 どうも3段落だけで1時間使うのは、教えることが少なすぎます。

④ところで、みなさんは、動物のミルクがミラクル(ふしぎなこと)を起こして、さまざまな物に変身することを知っていますか。

(5)「ところで」は、どんな時に使われますか。
 話題転換です。話が変わる時に使われるのです。
(6)この文には、2つの問いがあります。何でしょう。
「動物のミルクがどんなミラクルを起こすのか。」「そしてどんな物に変身するのか。」の2つです。

(2007.6.24)