岡田斗司夫『僕たちは就職しなくてもいいのかもしれない』(2014.10PHP)では、世の中が評価経済社会になったことを主張しています。お金がなくても、いい人(人から評価される人)が生きやすい社会になったと言うのです。
ツイッターとかで暴露事件が起こるたびに、ITが発達した社会では何も隠し事ができないと、僕たちは恐れています。
でも、大部分の人にとってはまったく関係がない。なぜなら、悪いことをしたらバレる世界になってしまったということは、いいことをしたら「この人はいい人だ」と評判になる社会になったということでもあるのですから。
このあと、「陰徳」が出てきます。
「陰徳を積む」という言い方がありますが、評価はされないけれど陰でがんばっている人を見殺しにしないで、だれかが「でも、あいつはやってるで」と言ってくれる社会になったということなのです。
大切なのは、「あいつはいいやつだよ」と伝える人がいることです。
自分のことだけにかまけていて、人のやっていることを見てない人は、評価経済社会では、自力で生きていかないといけません。
人のためにがんばる人や、人のためにがんばっている人を評価する人が、この世界で生きやすくなるわけです。(結構、いいかもしれません。)
(2016.12.25)