ナタは刀狩されたか

 子どもを授業に集中させるために、様々な働きかけをします。
 例えば、刀狩の授業。
「今から刀狩をします。シャーペン持っている人はいませんか。」
 続けて、カッターナイフ、ハサミと聞いていきました。
 実際に取り上げるわけではありませんが、刀狩というもののほんのちょっとしたイメージを持たせたわけです。
「刀狩って、くわも取り上げられたのかな。」
 農民が畑を耕すときの農機具です。
 6人ほど手を挙げていました。
「薪を割るナタは、どうかな。」
 これにはたくさんの手が挙がりました。武器になると思ったのでしょう。
「ナタ取り上げられたら、薪を割る時どうするの。」
 ここから少し笑いをとります。
「アチャー、と薪を手で割るのかな。だから、空手が生まれた?」
 でも、資料集の刀狩令の記述をみると、刀・やり・弓・鉄砲と書かれています。農機具は一切、取り上げられていないのです。
 農民(商人・僧侶も)が上のような武器を持っていた時代が戦国時代なのです。

(2007.6.30)