効率的な国語の教材研究

 国語の教科書には、詩があり、物語があり、説明文があり、漢字や言葉の使い方、作文など、さまざまな教材が載っています。
 どちらかというと、それぞれのジャンルの教材が交代で出てくる感じで構成されていて、詩なら詩だけがずっと続くわけではありません。
 それゆえ、目の前の教材だけにこだわっていると、1つのジャンルの教材同士の関連性を忘れてしまうことがあるのです。
 そこで、例えば、最初に詩が出てきたら、その次に出てくる詩も一緒に教材研究しておきます。当然、最初に詩で学んだことが、次の詩を学習するときに活かせるようにするわけです。
 光村の五年国語教科書であれば、最初に、「銀河」(P.1)という詩が登場し、すぐに室生犀星の「ふるさと」(P.13)が出てきて、その次は北原白秋の「からたちの花」(P.94)が9月に出てくるのです。
「ふるさと」と「からたちの花」は、対比すると面白そうです。
 どちらの詩も季節感がありながら、「ふるさと」は春を、「からたちの花」は春夏秋冬を表しています。どちらも七・五音のリズムで構成され、破調があるところも共通しています。ただ、主題は大きく違います。
 だからこそ、面白く扱えそうです。

(2017.3.4)