継続の3つのタイプ

 大橋悦夫『そろそろ本気で継続力をモノにする!』(2007.8日本能率協会マネジメントセンター)を流し読みしました。
 大橋氏は、継続は3つのタイプに分けられると言います。

 1つめのタイプは「続ける系」です。文字通り「続けさえすればよい」タイプです。いったん「続き始めて」しまえば、すなわちそれがクセになって「それをしなければ気持ちが悪い」あるいは「やらないでいると違和感を覚える」くらいになれば、もう大丈夫でしょう。

 私は「続ける系」タイプが得意かもしれません。日刊考現学でもサークルの例会でもスポーツジムでもどれも10年以上続けています。

 2つめのタイプは「ためる系」です。その名の通り、続けることによって何かが「たまっていく」タイプです。やればやるほどその成果が目に見えて増えていきます。「続ける系」が「続けさえすればよい」ものであり、続けることそのものから楽しさや気分のよさが感じられたのに対して、「ためる系」はさらに「増えていく楽しみ」をも味わうことができます。

 日刊考現学は続けることで、自分の実践や価値ある情報がたまっていきます。
 私の場合、日刊考現学で書いたものをはやしのサークル例会に持っていき、みんなに見てもらい、さらにそこから選んで、ホームページにアップしています。
「増えていく楽しみ」を味わいながら、日々の教育実践に役立てています。

 3つめのタイプは「マスター系」です。これまでの2つは「続ける」ことに主眼が置かれていましたが、「マスター系」では文字通り「マスターすることが求められます。この点で「続けさえすればよい」という「続ける系」とは一線を画します。例えば、毎日欠かさず英語の勉強を続けていたとしても、成績が上がらなければ意味がありません。逆に言えば、目標が達成される限りは、手段は問われないことになります。

 私は、この「マスター系」が苦手なようです。
 英単語を覚えようと続けて勉強しても、いつも途中であきらめてしまいます。なぜなら、成果が感じられなかったからです。

 「マスター系」においては、かけた努力をいかに「レバレッジ」するかがカギとなります。「レバレッジする」とは「てこの原理を活かす」という意味で、最小の努力で最大の成果を引き出すことです。(中略:荒井)
何かをマスターする上では、集中して努力を投下すべき領域と、そうでない領域のメリハリをつけて、過剰に自分を追い込まないようにする必要があります。

 要するに、見極めが必要なわけです。
 ただ、初めて取り組むことを見極めることは難しいです。
 やはり、何かをマスターするなら、マスターしたことある人の教えを受け、その通りにすることが必要なのです。(残念ながら、私にはそれができません。)

(2017.5.29)