5分で分かることを45分で

『DIME 2017.7』に、藤井聡太四段の名言ベスト5が載っていました。

銀…将棋を突きつめていくこと、強くなることが僕の使命。
金…負けたことが許せないというより、自分の弱さを痛感させられる。
角…(勝てたのは)僥倖としか言いようがない。
飛…コンピューターのほうが強くなった時、棋士の存在意義が問われてくる。
王…(学校では)どうして5分でわかることを45分もかけて教えるんだろう?

 ベスト1(王)の名言は、教師にとって頭が痛いでしょう。
 たしかに、算数の問題解決学習を見ていると、5分で教えて分かることが、たった1問をあれやこれやと考えさせて、結局、できない子は分からない状態のまま、ということもあります。
 ただ、教えたら5分で分かることも、全員が分かることをめざすために、教える内容を広げたり深めたりするために、時間をかける必要もあるのです。
 学校教育は、年齢は同じでも脳力・能力・学力のちがう子どもたちを一斉に教えるため、非効率な面がどうしてもできてしまいます。
 それでも、残り40分が無駄と思えないような授業づくりをわたしたち教師はめざしていくべきなのでしょう。
 今年の講座のどこかで、藤井君の名言を使ってみようと思ってます。

(2017.7.20)