『新しい国語二上』(平成27年度版、東京書籍)の84・85ページに、「主語とじゅつ語に気をつけよう」が出てきます。
文の 中の、「何が・何は」や 「だれが・だれは」に あたる ことばを 主語と いいます。
また、「どう する」「どんなだ」に あたる ことばを じゅつ語と いいます。
文の 中で、主語と じゅつ語は たいせつな はたらきを して います。文を 読んだり 書いたり する ときは、主語と じゅつ語に 気を つけましょう。
2年生の教科書は、分かち書きがしてあります。以前なら、こんなものは必要ないと思っていましたが、今、改めてみてみると、これは文節で分けてあることが分かりました。
文節とは、「文を不自然でない程度にできるだけ小さくくぎった単位。」と、『例解学習国語辞典』には書いています。
さて、主語と述語は大切な働きをすると書いていますが、どう大切なのかは、教科書には書いていません。
教師が右の文例を元に教えるわけです。
(2017.9.3)
東京書籍版の主語と述語のPowerPointコンテンツを作りました。
通常の国語授業では、ICT機器を使う必要ないのです。でも、文法の学習はたくさんの文を例示し、問題文も多くあります。PowerPointコンテンツがあると、答え合わせも効率的で、分かりやすくできます。
最初は教科書を開かせずに、右の絵だけを提示しています。
そして、「なく。」を提示。
「誰がないているのですか。」 ・子ども。 ・カラス。
「なくだけでは誰がないているか分かりませんね。」
これが、主語が必要であり大切な理由となります。
「からすが なく。」を提示し、続いて、「弟が」を提示します。
「弟がどうしたのですか。」 ・ないた。 ・びっくりした。
絵を見て、子どもは予想するでしょう。
「弟がだけでは弟がどうしたかが分かりませんね。」
これが、述語が必要であり大切な理由となります。
「弟が おどろく。」を提示し、「からすは」を提示します。
「からすは、何でしょうか。」 ・からすはとんだ。 ・からすはこわい。
ここで正解は提示しません。
「教科書を開いて、どう書いてあるかを見てみましょう。」
この後、教科書の記述を読ませ、主語とは何で、述語とは何かを教えます。
「主語は、文の中で大切なはたらきをしています。主語がないとどんな困ったことがありますか。」
・主語がないと、誰がしたのかが分からない。
これが、授業の最初に「ないた」だけを提示したことにつながるのです。
「述語は、文の中で大切なはたらきをしています。述語がないとどんな困ったことがありますか。」
・述語がないと、誰が何をしたのかが分からない。
大切なはたらきは表現するのが難しいので、ないと困ることを言わせるのです。 この後、教科書の問題を解かせていきます。
1つめは、述語に二重線が引いてあり、主語を見つける一重線を引く問題。
2つめは、述語に二重線、主語に一重線を引く問題。
1つめの問題(5つの文)の答え合わせをした後、述語の場所で気付いたことを言わせると、句点のすぐ上に述語があることに気付けるでしょう。
句点のすぐ上の述語を見つけ、それから主語を見つけると分かりやすいのです。
(2017.9.4)