主語+目的語+述語+α修飾語

『週刊東洋経済2017/10/07』の特集テーマは「学び直し国語力」です。
 編集部が「知ってるつもり?学び直しの国語の基礎」で、下の図を載せてます。

 上図右は文の基本構造だ。骨格を成すのは主語+目的語+述語。特に主語+述語は建物の構造体のように、欠かすことができない。これが明確でない文は、筋道を立ててわかりやすく説明するうえでの基本要件を欠いている。どの主語がどの述語に対応しているのか、受け手がわかるのがよい文だ。

 例えば、「太郎は喫茶店に行く。」なら、主語は「太郎は」、述語は「行く」で、目的語が「喫茶店に」になります。
 小学校の段階では、目的語を教えていません。先ほどの文ならば、「喫茶店に」には修飾語となり、「行く」に修飾しています。
 ただ、「太郎は行く」だけでは、太郎が何の目的で行くのかが分からないので、「喫茶店に」が目的語として必要になってくるのでしょう。

 主語、目的語、述語が事実を表す一方、その三つを詳しく説明する修飾語は意見・感想を示すことが多い。このため修飾語はしばしば、削ることが可能だ。字数が少なく短い文はわかりやすい。これは本特集に登場する識者が繰り返し指摘している大原則だ。長い文をすっきりわかりやすくするときに、主な削除対象となるのが修飾語だ。

「太郎は喫茶店に行く。」に修飾語を付け足してみます。
「すらりとした太郎は今流行の喫茶店にスキップしながら行く。」
 修飾語があると、情報が増えるので、太郎がどんな人物なのかが推測できます。 ただ、この文を書いた人の一つの見方でしかない場合もあるでしょう。
 主語と述語を明確にし、残った修飾語の中から最も必要な目的語を見つけ出し、さらに残った修飾語を見極めていくとよさそうです。

(2017.10.7)