新・指導要領の理科の電気

 次の『小学校学習指導要領』(平成29年3月発行)の「第4節 理科」の目標。

 自然に親しみ、理科の見方・考え方を働かせ、見通しをもって観察、実験を行うことなどを通して、自然の事物・現象についての問題を科学的に解決するために必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
 (1) 自然の事物・現象についての理解を図り、観察、実験などに関する基本的な技能を身に付けるようにする。
 (2) 観察、実験などを行い、問題解決の力を養う。
 (3) 自然を愛する心情や主体的に問題解決しようとする態度を養う。

 この目標がまず基本です。研究授業に向けて、6年の「内容」を見ていきます。

(4) 電気の利用
 発電や蓄電、電気の変換について、電気の量や働きに着目して、それらを多面的に調べる活動を通して、次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 次のことを理解するとともに、観察、実験などに関する技能を身に付けること。
 (ア) 電気は、つくりだしたり蓄えたりすることができること。
 (イ) 電気は、光、音、熱、運動などに変換することができること。
 (ウ) 身の回りには、電気の性質や働きを利用した道具があること。
イ 電気の性質や働きについて追究する中で、電気の量と働きとの関係、発電や蓄電、電気の変換について、より妥当な考えをつくりだし、表現すること。

 多面的に調べることや妥当な考えをつくりだす、という表現が面白いです。
「内容の取扱い」は2つだけ書いてありました。

(1) 内容の「A物質・エネルギー」の指導に当たっては、2種類以上のものづくりを行うものとする。
(2) 内容の「A物質・エネルギー」の(4)のアの(ア)については、電気をつくりだす道具として、手回し発電機、光電池などを扱うものとする。

 2種類以上のものづくりという限定がびっくりしました。
「第3 指導計画の作成と内容の取扱い」に、プログラミングという言葉が出てきます。

2(2) 観察、実験などの指導に当たっては、指導内容に応じてコンピュータや情報通信ネットワークなどを適切に活用できるようにすること。また、第1章総則の第3の1の(3)のイに掲げるプログラミングを体験しながら論理的思考力を身に付けるための学習活動を行う場合には、児童の負担に配慮しつつ、例えば第2の各学年の内容の〔第6学年〕の「A物質・エネルギー」の(4)における電気の性質や働きを利用した道具があることを捉える学習など、与えた条件に応じて動作していることを考察し、更に条件を変えることにより、動作が変化することについて考える場面で取り扱うものとする。

 今回の研究授業は、せっかくだから、プログラミングを取り入れてみます。

(2017.10.14)