話すときはこだわりなさい

 子どもたちに聞く構えをつくらせるために、森川正樹氏は、話す子に「こだわりなさい」と声をかけるそうです。

 子どもたちは話し出すときに、こちらが意識しなければ誰かが話していても話したり、ゴソゴソしたりしてしまいます。それをスルーさせてはいけません。「言ってもいいですか」とか、「言います」と言って話し出させる場面はよくありますが、あの言葉が形式だけのものになっていることが多いのです。
 そこで、聞いていない子がいるときは、「○○くん、いいですか」まで言わせます。「まだ少しザワザワしています」と言わせるのです。それを促す、「全員が聞いているか確認するための『こだわりなさい』」なのです。
「話し方を意識して教師力を底上げする」『小四教育技術 2018年2月号』(小学館)

 聞いていない子がいないのに、話を始めることは、「別に聞いてももらわなくていい」と言っていることに近いわけです。
 これは教師自身にも言えることなのでしょう。
 子どもたちがザワザワしてたり、手遊びしてたり、聞こうとしていなかったら、まずは、聞けるように意識を向けさせてから、教師も話すべきなのです。
 その点、私自身、弱いと感じています。
 ついつい、自分が話すことだけに意識を向けて、聞き手に向けていないのです。

(2018.1.27)