信長協奏曲

 石井あゆみ『信長協奏曲①~④』(小学館)が、とにかく面白いです。
 マンガです。
 高校生のサブローが戦国時代にタイムスリップ。病弱な信長と顔がそっくりだったので、立場を変わることになります。
 サブロー信長は、歴史もあんまり知らない。うろ覚えで、信長が天下をとったと思って、歴史通りにしようと、なんとなく思って行動します。
「お米ってさー、秋に収穫するんだよね…」
「戦もさー、こーゆー収穫の時期とか農作業が忙しいときとかはさけなきゃいけ ないでしょ?」
「戦国時代って武士だけじゃんくて農家の人とかも戦に参加するよね。」
「そーだよ!分けちゃえばいいじゃん!戦う人と農業やる人と、はっきり分けち ゃったほうが、何かとやりやすいんじゃない?」
 現代から来たサブローだからこそ抱く戦国時代の戦です。そこから、兵農分離を思いつくことが、とても自然な流れなのです。
 信長の様々な行動(関所をなくし楽市楽座を開いたり、キリシタンを保護したり)も、現代から来たサブローだからこそ、発想できるわけです。
 それほど、信長の行動は、この時代の革新をいっていたのですから。

(2011.6.13)