次の書き出しは、やはりすごいです。
ハリー・ポッターはいろいろな意味で、きわめて普通ではない男の子だった。
まず、一年中で一番嫌いなのが夏休みだった。第二に、宿題をやりたくてしかたがないのに、真夜中に、こっそりやらざるをえなかった。その上、ハリー・ポッターはたまたま魔法使いだった。
J.K.ローリング作『ハリー・ポッターとアズガバンの囚人』(静山社)の書き出しです。
今まさに夏休みを迎えようと思っている子ども達にこそ、紹介したい書き出しではあります。
この書き出しは、理由の書かせ方にも似ています。
「まず、…。第二に、…。その上、…。」
まず、普通の子ども達は、一年中で一番夏休みが好きです。第二に、宿題をやりたくてやっている子は稀です。その上、残念なことに魔法使いではありません。
さあ、続きを読むぞ。
(2001.7.14)