第11時の時程

 いよいよ白いぼうしの最後の授業です。

【2008.7.16】
8:56:59「はい、じゃあ教科書開いて。」
8:57:05「はい、今日で白いぼうし、この時間で最後になります。ですから、一番最初から最後まで読みますが、そうですね、
     Aさんから行きますけど、会話文で、会話文を1人で読んでもらいます。会話文はどれだけ長くても、かぎかっこが
     終わるまで1人で読む。他のところは、全員ですわったまま読むことにしましょう。」
8:59:03「白いぼうし、あまんきみこ作、松井しのぶ絵。」(全員)
   「これは、レモンのにおいですか。」(A)
   「ほりばたで乗せたお客のしんしが、話しかけました。」(B)
   「信号が赤なので、ブレーキをかけてから~」(全員)
   (字の文は全員。会話文は1人ずつ交代して読む。)
   「車の中には、まだかすかに、夏みかんのにおいが残っています。」(9:04:44読み終わり)
9:04:45「5分42秒。おお、すごいね、この速さで読めるなんて。」
9:04:59「今までキーワードっていうのをやってきました。では、これを全体をまとめて、このお話を表している言葉を1つ選ぶとしたら、     何を選びますか。」
    松井さん(14人)白いぼうし(8人)の2つが出される。
9:10:28「今から時間もうちょいとるので、理由をいくつもいくつも書いてごらん。」
9:14::19「はい、じゃあ、話し合いの机。」
9:16:30「今からやっていきますから、発表するのは、いつものように、人数の少ない方からいきます。ですから、最初は
     白いぼうし派の方から。白いぼうし派の人、手をあげて。」
9:16:52「言い方。ぼくは白いぼうしです。で、理由は言っていく。」
    もう一度、手をあげさせて、最初の発表者をCさんに指定して、指名なし発表をスタート。
9:17:30「私は白いぼうしです。なぜかというと、題名が白いぼうしだからです。」(C)
   「ぼくは白いぼうしです。なぜかというと、白いぼうしの中にちょうがいたり、夏みかんを入れたりして、
    白いぼうしがたくさん出てくるからです。」(D)
    以降、指名なし発表が続く。
9:25:14「はい、机、元にもどして。」
9:26:08「このお話を簡単にふりかえってみましょう。」
    車の絵を板書。
9:26:21「これ松井さんの車ね。最初に紳士を乗せたんだけど、松井さんは夏みかんをのせてきた。これが第1場面ですね。」
    車の中に、夏みかんの絵を描く。
    次に、ぼうしの絵を描く。
9:26:46「白いぼうしの中には何が入ってたの?」
   「ちょう。」(子どもたち)
    ぼうしの中に、ちょうの絵を描く。
    ぼうしの左に右矢印を描き、もう1つぼうしを描き、その中に今度は夏みかんを描き込む。
9:27:14「タクシーはどうなったかというと。」
    もう1台、タクシーを描く。
9:27:20「タクシーには、夏みかんはもうありません。でも夏みかんのにおいはまだ残ってるな。」
   「でも、ここに誰が乗ってたの?」
   「女の子。」(子どもたち)
    車の中に、おかっぱの女の子の顔を描き込む。
9:27:42「おかっぱの女の子は、先生はちょうだと考えます。先生はね。なんでかというと、ここ見て。ぼうしの中にあったちょうが
     夏みかんにかわって、タクシーにあった夏みかんが、今度はちょうちょが入っている。入れ替わったということをこのお話は
     示してるんですね。」
    もう一台、車を板書。菜の花畑のクローバーとちょうも描く。
9:28:30「菜の花畑に、このちょうちょはおりてった。で、タクシーの窓が開いているか開いてないかを話しあいましたね。
     だから、ちょうは窓から入って、女の子に化けて、女の子はちょうに戻って、窓から出て行ったと考えると、話が
     先生は分かりやすいと思う。」
9:29:03「なんで、ちょうは松井さんの車に入ったのか。」
   「夏みかんのいいにおいがしたから。」(E)
   「そうだと思うんですよ。夏みかんのいいにおいがして、この夏みかんのにおいに、菜の花畑とまちがえて入ったんや。
    って先生は思うけど、そんなことは書いてません。」
9:29:52「先生が選ぶ言葉は、実は松井さんでも白いぼうしでもありません。」
    板書:よかった
9:30:07「よかったっていう言葉やと思う。何がよかったか。まず、松井さんはおふくろに夏みかんをもらって?」
    「よかった。」(子どもたち)
    「男の子は、ちょうを逃がされてしまったけれど、その代わりに、夏みかんをもらえたよね。」
    「よかった。」(子どもたち)
    「ちょうも、よかったね。」
9:30:40「先生は、このお話全体を表す言葉は、よかったね、よかったよ、という言葉だと思っています。」
9:30:47「じゃあノートの、一番最初のページ、白いぼうしの一番最初のページを開きなさい。」
9:31:03「これは一番最初に、このお話を知らない人に分かるように書いてね、って言って、書いたね。勉強した後に、
     ここに矢印を書いて、この白いぼうしのお話を知らない人に伝えるように、どんなお話か書いてください。」
    書けた子から数人紹介。授業終了。

 とりあえず、全11時間の授業記録ができました。子どもの板書意見を扱った部分や、指名なし発表の部分をこれから書いていくことになります。

(2008.7.30)