分からないことが分からない

 こんなの当たり前、ということが子どもに分かってなかったりします。
 こんなの当たり前、と思っているのが教師ですから、子どもが分かってないことに気づかぬまま、授業を進めてしまうのです。
 例えば、ちっ素の中で、ものは燃えるか燃えないか。
 これはやったことがないので、子どもが分からないのは、私にも分かります。
 水上置換のやり方を教えるために、ちっ素中での燃焼実験をしました。
 多くの子が、燃えるか、ほんのちょっと燃えるに手を挙げます。燃えないは、1人か2人です。(正解は、燃えません。あっという間に火は消えます。)
 問題は、二酸化炭素です。
 空気中で、ものを燃やすと、酸素が減り、二酸化炭素が増える、ということは、気体検知管を使って調べました。だから、当然、二酸化炭素中ではものは燃えない、そう考えるだろうと、私は思っていました。
 でも、二酸化炭素でも、ちっ素と同じような手の挙がり方をします。
 二酸化炭素中でも、ものは燃えると子どもは思っているのです。
 実際は、すぐに火は消えます。
「火事を消すときに、二酸化炭素で消す方法があります。」と、私。
 子どもの分からないことを分かるようになりたいものです。(2005.5.6)