どんなに分かりやすい説明も、聞く気のない者に話したところで、無駄です。
地震のメカニズムが分かりたくて仕方がない。子ども達の思いをそういう状態にいざなうことが先決です。そうしてから説明すれば、多少分かりにくい説明でも、子ども達はしっかりと聴くものです。
《授業の流れ》
1 地震による被害を知らせる。
2 地震予知ができないか考えさせる。
3 なぜ地震が起こるか予想させる。
この3つは、つながっています。
地震による被害の状況を知らせることで、子ども達は地震の大変さを感じ始めます。そして、地震に遭いたくないと、強く願うようになるのです。
それでも地震は起こります。
マグニチュード7以上の地震は、日本で年間約17回起こっています。(死者約6400人の兵庫南部地震はM7.2です。)
有感地震(体に感じる地震)ならば、年間に1000回近くあるのです。
地震が避けられないものならば、地震がいつごろ来るかだけでも分かれば、多少は被害を軽減できます。
そこで、地震の予知が必要になってくるのです。
ナマズのような動物を使った地震予知もありますが、まだまだ不確実です。より正確な地震予知をするためには、地震のメカニズムについて知る必要があるのです。
「地震予知ができるようになりたい人?」
と、子ども達に聞くと、ほとんどの子が手を挙げます。
「地震を予知するのは、とっても難しいです。 まずは、地震がなぜ起こるのか、そのこと を知っておく必要があります。」
ここから、初めて、地震の起こるしくみを考えさせていくのです。
《概略:地震のメカニズム説明》
①地球の中を予想させる。
②地球の中を図で見せる。
③マントルが動き、プレートが動くことを図とともに説明する。
④プレートの動く速さを予想させる。
⑤プレートの動く速さを告げ、大陸移動説を紹介する。
⑥プレート同士がぶつかり合うことで地震が起こることを説明する。
⑦地震予知の現状を話す。
(2005.5.12)