15年戦争の学習の次に、「戦争と人々のくらし」を扱います。
NHKの「人間日本史」の中に、そこを扱ったところがあるので、そこをビデオで見せようとは考えています。
あとは、授業を支えるような発問が必要です。
「戦争中のくらしで、困ったこと・大変だったことはどんなことですか。」
このあたりが、妥当な発問です。発想を変えるなら、
「戦争中のくらしで、よかったことはどんなことですか。」
という発問です。「みんなで助け合っていた」「食べ物のありがたみを感じてた」などの意見は出そうですが、出る意見の量は少ないでしょう。
どんな発問をしようかと考えながら、家に帰って、ジムに向かっているときに思いついた発問が、次のものです。
「戦争中と現代のくらしのちがいを見つけます。5つ書いたら持ってきなさい。」
今の自分のくらし(生活)と戦争中のくらしを比べさせて、その違いを見つけさせるのです。
戦争中のくらしは、教科書や資料集だけでは情報不足なので、手持ちのイラストを子どもたちに配布します。
《流れ》タイトル→プリント配布・3分間色ぬり→ちがい5つ→発表→ビデオ
・せは農作業をしているが今はほとんどしてない。(藤本)→自給率の話をする。
・げは、親と分かれないでいい。(浮島)
・せは、服がじみ(乾)
・げは、戦争ができない。(上田)→日本が戦争放棄している話をする。
・今は、防空ごうなどは、ない。(荒田)→代わりに核シェルターがある。
・げは、防空ずきんがない。(阿河)→今は正帽だね。
・せは、子供も働いている(早川)
・げは、子供ははたらかない。(糸井)
・せは、たたかいのれんしゅうをしている(中)→剣道・空手などをやってる人?
・げはくつをはいているけど、せははだし。(神谷)
・せは中学生の名札に血液型がかいている。(石田)
・せは焼夷弾があった(小島)→いつ死ぬか分からなかった。
・せは女子も竹やりやなぎなたなどを練習している。(酒井)
・せにはラジオあるけど、げはあまりない。(小西)→聞いている人?
・せはいどがあるけどいまはない(中野)→水道が止まったら大変だね。
・げはご飯が満腹食べられる。(田中)
・せは男の人はみんなぼうず。(三宅)
・げは電気器具がいろいろある(高島)
・げには、全自動洗たく機がある(舩倉)
・せは、火事になると、自分で火を消さなきゃいけない。(宮田)
・げは、男女わかれて訓練している。(久田)
・せはげに比べて食料が不足している(奥原)
現代の方が豊かであるけれど、あやういところに立っていることが分かります。
(2007.11.27)