授業は、様々な条件の下で組み立てないといけません。
明日、5年国語で宮沢賢治の「注文の多い料理店」を授業します。
この教材は、1学期のものです。1単元すっぽりと遅れているわけです。
こうなると、のんびり授業をするわけにはいきません。できれば、2時間程度で授業を終えたい。それを踏まえて、授業を組み立ててみます。
①「料理店とはレストランのことです。レストランに行ったことのある人?」
「どんな注文をしましたか。」
② 板書:注文の多い料理店 宮沢賢治(ノートに書かせる。)
③ 第1場面を連れ読み、一人読み、句読点交代読み。
④「誰が出てきましたか。」(ノートに書かせて、発表させる。)
⑤ 板書:しんし二人 専門の鉄砲打ち→どこかへ行った 犬二ひき→死んだ
⑥「どんなしんしですか。」(ノートに書かせて、発表させる。)
⑦ 第2場面を連れ読み、一人読み、句読点交代読み。
⑧「今、読んだところで、不思議なことを見つけましょう。」(ノートに書かせ発表。)
場面3は、紳士がだまされていくところです。ここが長いです。
扉に書かれた言葉の意味を紳士はいいように解釈し、それが後で、向こうの注文であったことに気付くのです。そこがこのお話の面白さでもあります。
戸1表【どなたもどうかお入りください。けっしてごえんりょはありません。】
戸1裏【ことに太ったお方やわかいお方は、大かんげいいたします。】
戸2表【当軒は注文の多い料理店ですから、どうかそこはご承知ください。】
戸2裏【注文はずいぶん多いでしょうが、どうかいちいちこらえてください。】
戸3表【お客様方、ここでかみをきちんとして、それから、はき物のどろを落としてください。】
戸3裏【鉄砲とたまをここへ置いてください。】
戸4表【どうか、ぼうしとがいとうとくつをおとりください。】
戸4裏【ネクタイピン・カフスボタン・眼鏡・さいふ・その他金物類、ことにとがった物は、みんなここに置いてください。】
戸5表【つぼの中にクリームを顔や手足にすっかりぬってください。】
戸5裏【クリームをよくぬりましたか、耳にもよくぬりましたか。】
戸6表【料理はもうすぐできます。十五分とお待たせはいたしません。すぐ食べられます。
早くあなたの頭にびんの中の香水をよくふりかけてください。】
戸6裏【いろいろ注文が多くてうるさかったでしょう。お気の毒でした。もうこれだけです。
どうか、体じゅうに、つぼの中の塩をたくさんよくもみこんでください。】
戸7表【いや、わざわざご苦労です。大変結構にできました。さあさあ、おなかにお入りください。】
この言葉を画用紙に表裏で両面コピーして示した方が効果的かもしれません。
(2007.9.3)