「注文の多い料理店」の登場人物として、次のものが出されました。
二人のしんし・二ひきの犬・山鳥・けもの・鉄砲打ち・うさぎ・しか
出させるだけ出して、実は出てきてないというものを文章を根拠に言わせていきました。
「しんしは、どんな人ですか。」
・ふとっている人。 ・イギリスの人。 ・しんし
・わかいしんし。 ・たまにおこる人。
・本物の鉄砲打ちじゃない。 ・わがまま
・犬をつれた人。 ・ひげがはえてる。
・兵隊の形をしている ・めがねをかけているしんし
「太っている」「めがねをかけてる」「ひげがはえてる」は、第1場面の文章だけでは分かりません。さし絵を見て答えたものです。
「文からは分からないけれど、あとでそうだということが分かるよ。」
と、予告はしておきました。
「犬をつれた人」と書いた子は、学習についていきにくい子なので、ちょっと余計めに取り上げました。
「犬をつれた人ということで、二人のしんしは金持ちということが分かります。」
えっという顔を子どもたちはします。
「だって、犬が二千四百円もするんだから。」
「安いやん。」
この後、この当時の総理大臣の月給が千円。ダイヤモンド1カラットが千円。銀座の1坪の地価が千円、大学授業料が百円、
教員の初任給が五十円。というような話をしました。二人の紳士は、そうとうお金持ちなのです。
「イギリスの人」という意見に、「先生もそう思うけどなぁ」と、子どもをあおりました。
「日本人だという証拠はありますか。」と聞くと、「日本語で書いてある」と答えるので、「翻訳してるだけかもしれません。」と言い返しました。
それでも「二千四百円の損害です。」というのを根拠に出す子がいました。お金の単位が円だから、日本人だといえるのです。
(2007.9.4)