わらぐつの中の神様・授業前

 明日から「わらぐつの中の神様」の授業に入ります。
 いつものように、私が最初から最後まで読みます。その後、感想と作者・杉みき子さんの言いたかったこと(主題)を書かせていきます。
 その前に、私自身がこのお話をどう思っているか考えてみます。
 年配の女の先生は、「面白くない教材」と言っていましたが、私はそうは思っていません。いいお話だと思っているのです。

【感想】
 こういうほのかな恋愛がからむ話は、結構好きである。身近な人たち(ここでは、マサエのおばあちゃんとおじいちゃん)のなれそめを家族の中で語り合えるというのがいい。また、わらぐつの中に神様がいるという発想が、多神教の日本らしくていい。古き良き日本の魂みたいなものを感じる。
【作者の言いたかったこと】
「使う人の身になって、心をこめて作ったものには、神様が入っているのと同じ」と、若きおじいさんに言わせてること、これが作者の言いたいことだろう。いくら見た目がよくても、使ってみると使い心地がよくないものは、見た目でだましているのと同じことである。結局、使う人の身になって作っているものこそが、実際には売れる。もちろん、使い心地もよく、見た目もいいのなら、文句はない。

(2009.10.8)