店と紳士、どちらが変?

 実際の参観授業になると、計画してた内容と違いが出てきます。
「全員起立。注文の多い料理店を書いた作者誰ですか。サンハイ。」「宮沢賢治。」
「名文音読の中にある宮沢賢治の詩は?」「雨ニモマケズ。」
「読みます。雨ニモマケズ。」「雨ニモマケズ。宮沢賢治。…」
 これが導入です。子どもたちの机の上には、国語の教科書、ノート、国語辞典があります。子どもたちが暗唱し終わりました。
「国語辞典で、宮沢賢治を見つけたら座りなさい。」
 雨ニモマケズを言わせようとは思ってましたが、辞書で賢治を調べさせることは、この場での思いつきです。指示する前に、子どもの持ってる国語辞典に、宮沢賢治が載ってるかを確かめておきました。
「宮沢賢治は、国語辞典に載ってるぐらい有名な人なんですね。」
 このあと、辞書引き、音読、ふつうなら~を見つけさせました。
 2場面分の「ふつうなら~」を指名なし発表。(全員が最低1回は発表。)
「このお話は、店がおかしいのですか、紳士がおかしいのですか。店がおかしい、 なぜなら~、紳士がおかしい、なぜなら~と、どちらか選んで書きなさい。」 全員発表させると、紳士9人、店24人でした。
「店がおかしいと思う人が多いのに、それに気付かない紳士はおかしいですね。」

(2012.11.14)