通常の国語の読み取りは、問いの答えを書いてあるところから探します。
今回、「海の命」では、問いの答えを書いてあるところから類推して導き出す練習をします。
「やまなし」を学習するための力をつけたいからです。
中学校を卒業する年の夏、太一は与吉じいさに弟子にしてくれるようにたのみに行った。与吉じいさは、太一の父が死んだ瀬に、毎日一本づりに行っている猟師だった。
「太一は、弟子入りの相手として与吉じいさをなぜ選んだのですか。」
「与吉じいさが~だから。」という文型で答えさせます。
子どもたちから出そうな回答は、次の2つぐらいでしょう。
A「与吉じいさが、太一の父が死んだ瀬でつりをしているから。」
B「与吉じいさが、つりがうまいから。」
「AとB、どちらが正解に近いですか。」
Aを選んだ理由を問うことで、太一の心情を推察できるでしょう。
次の問いは、授業の流れの中で入れるかもしれないものです。
「太一は、なぜ、もぐり猟師の弟子にならずに、一本つりの弟子になったのか。」
これは、本文の後の方に、「父を最後にもぐり猟師がいなくなって」という文があります。全文読みをさせるのは、全体から答えを探すためです。
(2010.11.14)