クエを殺そうと思っていたか

 大阪市の国語部のプレ研究授業を観に行きました。
 授業者は、森ノ宮小学校の井上先生です。
 6年生で38名のクラスです。教室はぎっしり状態です。
 子どもたちは、人なつっこくて、音読の声も張りのあるいい声を出していました。井上先生が、学級をしっかり統率していることがよく分かりました。
 授業は、国語の「海のいのち」です。
「なぜ、太一は、父のかたきである巨大クエにもりをうたなかったのだろうか」 これが課題でした。
 授業の中で、太一は最初クエを殺そうと思っていたかどうかの話し合いがありました。これが盛り上がっていました。
「殺さずにすんだ」という文が、殺そうと思って殺さずにすんだとも読めるし、殺そうとは思ってなかったから殺さずにすんだことを喜んでるとも読めるのです。ただ、上記の課題を成立させようと思えば、太一はクエを殺そうと思っていたと考える方がいいわけです。
 まったく動こうとしないクエを見て、太一はクエが自分に殺されたがっていると思います。もしクエが逃げ回ったなら、太一はクエを殺してつかまえようと考えたかもしれません。奥が深い内容です。

(2011.10.7)