狩人と正々堂々

 作文のテーマで、「大造じいさんとがん」を木曜日に出しました。
 子どもたちの作文を読んでると、ずいぶん勘違いして、このお話を読んでる子が多かったです。
 1つ目は、大造じいさんがいい人になっていったという見方です。
 最初は、わなやおとりをしかけて、がんをつかまえようとしてたけど、最後は、残雪の手当てをして、「堂々と戦おう」と言ってるからです。
 2つ目は、1つ目とかぶるのですが、わなやおとりを卑怯なやり方だと思っていることです。
 これは、導入時のおさえが、足りなかったせいでしょう。
 大造じいさんの狩人という仕事がどんなものかの確認がぬけてたからです。
 以前の実践では、注文の多い料理店の紳士と大造じいさんを比べさせて、大造じいさんの仕事というものに気付かせていました。
 そもそも狩りは、動物をつかまえるために、銃で撃ったり、わなをしかけてつかまえたりすることです。正々堂々とした戦いとは、一騎打ちみたいな感じで捉えられてしまうけれど、狩人にとっては、銃もわなも正々堂々としてるのです。
 ハヤブサと戦っているときに、大造じいさんが残雪を撃とうとするのだけが、正々堂々としてないわけです。そこに子どもが気付くかどうかです。

(2013.2.2)