今日は看護当番なので、正門のところに立った。
「おはようございます」と、私は言う。
たまに「おはよう」だが、低学年の子に対しては、なるべく「おはようございます」と言うようにしている。
というのも、低学年の子は、言われた言葉をそのまま返すからだ。
例えば、大人が「おはよう」と言えば、低学年の子はそのまま「おはよう」と返してくる。だから、大人が「おはようございます」と言えば、低学年の子も「おはようございます」と返してくるわけである。
これは、子どもに敬語を覚えてもらうためにも、役に立つ原理だ。
子どもに対して、敬語を使うのは、さすがに変だから、子どもの前にいる時は父母の間で敬語を使うのがいいのである。
ところで、門に立って、私が「おはようございます」と言っても、それ以上に大きな声で挨拶が返ってくるのは、稀である。小さい声でも、挨拶を返してくれれば、立派という感じだ。
子どもにしてみれば、親しくもない先生に「おはようございます」と形だけの言葉を言われても、元気に挨拶を返す気分ではないのかもしれない。
門の前に立つからといって、子どものためでもないのだから。
(1998.9.4)