今日学んだことで作文力をつける

《ねらい》 授業の終わりに「今日学んだこと」を書かせ続けることで、子どもの作文力を日常的につけていくことができます。
《すすめ方 分かったこと7割、思ったこと3割で書かせる。》
授業の終わり5分ぐらい前に、「今日学んだこと」を書かせます。
「今日学んだことを書きます。分かったこと7割、思ったこと3割ぐらいになるように書きなさい。」
(「今日学んだこと」を書かせる実践は、京都の久保齋氏に教えてもらいました。)
「書けた子から発表します。」
書き終わった子が立って、読み上げます。
山本「今日は、紙、木、綿、鉄を燃やして石灰水が白くにごる(二酸化炭素が多い)か実けんしました。紙は白くにごって、綿も白くにごりました。木、鉄は、あまり白くにごらなかった。鉄は、花火みたいに燃えていました。すごかったです。いろんな実けんができてよかったです。」
教師は、簡単にコメントをします。
教師「実験の結果が詳しく書けていていいですね。思ったこともしっかり書けているのも素晴らしいです。」
 早く書けた子に発表させることで、書き方の見本みたいなものを示すことができるのです。
《成功のポイント 評定基準を示す》
私は次のような評定基準を子どもたちに示しています。
「ノートの左から右までで3行書けたらA、4~5行がAA、6行以上がAAA(トリプルA)です。」
そうすると、最低でも6行以上書こうと思う子も出てきます。
 書く時間が足りない時もあるので、長く書くことを強いる必要はありません。
国語・算数・理科・社会・総合・家庭・道徳など、あらゆる機会に、短い時間で毎回書かせることで、作文力をつけていくことをねらってください。
《こんな場合は 一行しか書かない子には》
「たのしかった」とか「勉強になった」とか、短い文しか書かない子が目立つような時は、いくつかの手を打ちます。
「今日は3行以上は必ず書きなさい。」
 最低行数を指定して書かせたりします。
教師「佐島くん、書いているところまで読みなさい。」
佐島「実けんが楽しかったです。」
教師「実験して分かったことが書けてませんね。それが一番大事なんですよ。」
 分かったことは具体的な内容を書くように指摘していきます。
 全て、授業の中で指摘していくことが大切です。

(2006.5.11)