一番大切な勉強は1年

 伴一孝先生の出していた5年1組学級通信『35』№20に、次の記述がありました。

 子どもたちに、いつも言っていることであるが、1階・2階がしっかりしていないところへ、5階は建たないのである。

 今日の朝、その部分を読んで、私も子ども達に話してみようと、思ったのです。『おはようございます。』と、挨拶したあと、黒板に横長の線を引きました。
 そして、そこにビルを描いていきました。
『これ何かわかりますか。』
「ビル」
『そう、ビルです。ビルを建てる時、上の方と下の方、どちらが大切かわかりま すか。』
あなたなら、上・下どちらから聞きますか。
 ここは、サッと流すところですから、ほとんどが正解になるように手をあげさします。
『上の方だと、思う人?』
 聞かれてることがわからない人、自信のない人は手をあげません。また、最初は、あげにくいのです。
 ほとんどのクラスでは手があがりませんでした。あがったとしても、1,2人。『下の方だと、思う人?』
 ほとんどの子が手を挙げました。別に全員があげてるかどうかは確認しません。『そう、下です。理由が言える人。』
「下が弱かったら、上がグラグラになる。」
というような意見が、どこのクラスでも出されました。
『そう、下の方がしっかりしてないと、上の方は建てられないのです。』
 次、そのビルの横に花を描きました。
『花も同じです。下の方にあるのは?』
「根っこ。」
『そう、根っこがしっかりしてないと、花が倒れちゃいます。』
 ここから、算数につなげていきます。
『算数も同じです。』ピラミッドのような絵を描きながら。
『一番大事なのは1年生の勉強、1年生の勉強が出来て、やっと2年生が出来るようになります。
 そして、2年生の勉強ができるようになって、3年生の勉強ができるようになるのです。』 
それから、くり下がりのひき算のプリントを1分して、授業に入りました。

(1999.9.13)