もみじのワルツ

 今日の夜は、国語サークルのはらうたに行ってきました。
 今回は、いろんな詩を読み合って、意見交流しました。
 最後に、自分の気に入った詩を一点選び、それを音読したのです。
 その後、ある先生が次のように聞きました。
「みなさんが、なぜその詩を選んだのか知りたいです。」
 この質問は、いい質問でした。なぜその詩を選んだのかを聞いていくと、その人の生き方(人生観)みたいなものが出てくるのです。
 私は、次の詩を選びました。工藤直子さんの詩です。

(2002.9.13)

「もみじのワルツ」には、時間の流れがあります。
 一連が秋の初め、二連が秋まっさかり、そして三連が秋の終わりです。
 秋になり色づいた紅葉が、最後には散っていく、という詩なのです。
 私がなぜ、この詩を選んだのかを次のように言いました。

 私にとって、いい作品というのは、私の何かを少しでも変えてくれるものなのです。
 今までは、葉っぱや紅葉が散るのを見ると、物悲しい思いになりました。
 でも、この詩を読んだことで、これから葉っぱや紅葉が散るときに、
「あたし おどってきますね」
と言いながら、風に舞っているのだと思えて、楽しくなりそうなのです。

 自分が今までに考えもしなかった視点をこの詩は私に教えてくれたわけです。
 作品を選ぶ時、いろんな基準を設けることができると思います。役立つ・面白いなど。でも今回のように、自分の今までの見方や考え方を変えてくれたか、という視点で選ぶのもいいなぁ、と思います。
 自分を変えた本って、考えてみると、結構あるものです。

(2002.9.14)