6年国語「言葉のおもしろさ大研究」(学校図書)という単元があります。
言葉に関するテーマを見つけ、それについて詳しく研究し、レポートを書くというものです。
テーマ例として、①ことわざ・慣用句、②語源探検、③同じ読みでも意味のちがう言葉(同音異義語)が挙げられています。そして、ことわざを例として、課題を立て、資料を集め、「いろはたとえ」というレポート例が載っています。
授業の流れを次のように考えました。
①教科書の連れ読み(最初→テーマ例①~③題のみ→テーマ例①→テーマを決める)
②板書:ことわざ…昔から言いならわした言葉で、簡単な教えやいましめなどの意味をもつもの。(教訓・風刺)
慣用句…二つ以上の語が結び付いて、特別な意味になる言い回し。
③自分の知っていることわざを3つ書かせて持ってこさせる。
④馬場雄二の『ことわざかるた第1集』の絵札から、ことわざを当てさせる。
⑤ことわざについて詳しく調べてみたいことを班で3つ考えさせる。
⑥教科書の連れ読み(3資料を集める→4資料を整理し、レポートにまとめる→春香さんのレポート「いろはたとえ」)
問題は、⑤のことわざについて詳しく調べたいことが出るかどうかです。
出なかった場合に備えて、こちらでいくつか考えておきます。
庄司和晃『コトワザ教育のすすめ』(明治図書1987年3月)を参考にします。
①同じ意味のコトワザを集める。
(例:「サルも木から落ちる」と同じ意味のコトワザなら、「カッパの川流れ」や「弘 法も筆の誤り」など)
②反対の意味のコトワザを集める。(例:「善は急げ」←→「急がば回れ」)
③数字の出てくるコトワザを集める。(例:「嘘八百」)
④食べ物の出てくるコトワザを集める。(例:「花より団子」)
⑤天気に関するコトワザを集める。(例:「夕焼けは晴れ」)
実際の授業では、次のようなものが各班から出されました。
【1班】・数字の入っていることわざ ・食べ物が入っていることわざ ・体の部分が入っていることわざ
【2班】・長いことわざ ・短いことわざ ・全て漢字のことわざ
【3班】・二千年ぐらい前でもことわざがつかわれていたか。 ・ことわざはぜんぶで何個あるか。
・ことわざはだれがつくったのか。
【4班】・動物でそろえる ・数字のことわざ
【5班】・日本のことわざはなんしゅるいあるか。 ・ことわざは、だれが作ったか。
【6班】・ことわざは千個以上あるか。 ・食べ物の名前が入っていることわざはいくつあるのか。
・数字の入ったことわざは50個以上あるか。
【7班】・動物のことわざは何個ぐらいあるのか。
・すべての数(一~一万ぐらい)が出てきているのではないか。 ・体のことわざは何個ぐらいあるのか。
【8班】・地域によって同じことわざでも、意味がちがうのではないか。 ・12色そろうか。
・同じ意味のことわざは最高いくつあるのか。
8班の12色そろうか、というのは、やってみたい気がします。
「朱に交われば赤くなる。」「赤の他人」
「青は藍より出でて藍より青し」「青菜に塩」「青雲の志」
「清廉潔白」「白羽の矢が立つ」
「黄道吉日」(陰陽道で、何をしてもすべてうまくいくという日。)
「嘴が黄色い」(年が若く、未熟なことをあざけって言うことば。)
「紫電一閃」(事態が急変すること。)
「黒白を争う」(事のよしあしをはっきりさせること)
「万緑叢中紅一点」(男性ばかりの中に、女性が一人だけ華やかに混じっている)
どうも12色は揃いそうもありません。
ということは、12色揃えるだけで、他の人にはできないことを達成することと同じになります。いいテーマだということです。
(2007.9.11)