実験は1人1つずつ

 6年理科「ものが燃えるとき」第2,3時「ものの燃え方と空気の流れ」の授業でのエピソードを紹介します。

《実験は1人1つ》
 ここでは4つの実験をします。
 (1) 粘土の上にろうそくを立て、底なし集気瓶をかぶせる。
   線香を瓶の口に近づけ、煙の流れを見る。
 (2) (1)の集気瓶に、アルミ板のフタをする。
 (3) 粘土に切り口を入れ、下から空気が入るようにしたもので(1)をする。
   線香を下の切り口や瓶の口に近づけ、煙の流れを見る。
 (4) (3)の集気瓶に、フタをする。
 最初に、4つの実験の絵をノートに書かせます。
 その間に、班の中で誰がどの実験をするか決めさせます。
「全員起立。誰がどの実験をするか決まったらすわりなさい。」
 班の人数構成は4人。これで1人が1つ必ず実験をすることになります。
 私はチャッカマンではなく、マッチを使って火をつけさせています。普段、マッチを使ったことのない子は、恐る恐るマッチを使うわけです。(こういう体験を授業の中で保証してあげることが大切です。)
 4つの実験に対して、それぞれ予想も書かせます。
「燃え続ける」とか「消える」とか簡単なものでいいのです。
 実験は、全員同時に行います。
 まずは1つめの実験から。
 1つめの実験担当者が、ろうそくに火をつけます。全員が火をつけられたら、集気瓶をかぶせる用意をさせます。
 ここで全員に予想を聞きます。
「火は燃え続ける?」「火は消える?」
 消えるという予想は、もうちょっとつっこんで聞きます。
「すぐ消える」「10秒以内で消える」「10秒~30秒」「30秒~1分」「1分~3分」というように。
「3分以上燃え続けたら、燃え続けるということにします。」
「用意、3,2,1,ハイ!」
 一斉に集気瓶をかぶせ、子どもたちは秒を数えます。
 (2)~(4)も同じように、予想を聞いてから実験をしていきます。

《役に立たない線香もある》
 理科室の線香が少ないことに気付き、同僚の先生に家から持っていただくようにお願いしました。そして、実験。なんと、それは煙の出ない線香だったのです。

(2006.5.27)