あめも赤くて丸いもの

 今、9月22日(金)5時間目の国語の授業をハードディスビデオから家のビデオデッキにダビングしているところです。
 その映像を見ながら、思いついたことを書いていきます。

 映像の初めは、子どもたちが立って、教科書がそれぞれの速さで朗読読みしているところです。
 授業の初めに、リズム漢字をやり、それから3分間の朗読読みの練習時間をとったのです。
 この後、はさみ読みをさせました。
 個人・全体・男・女・班というのを取り入れながら、2時5分まで音読の時間としたわけです。残り時間は25分です。
 教科書の文の「それ」に、鉛筆で○をつけさせるのに手間取りました。
 黒板に、 それ と書いたことで、ノートにそのまま写した子もいたのです。
 本当なら、「それ」に○をするのは、前時で問題を出す前にすべきことだったのです。
 次に、ノートの続きに、
「これ・それ・あれ・どれ」を板書し、「これを何というか知っている人?」と聞くと、ハイハイと大きな声で多くの子が手を挙げていました。
「こそあど言葉」については、3年で学んでいたようです。
 難しい言い方として、「指示語」という言葉を教えました。
 次にノートに書かせたのが、次の2行です。

 赤くて丸いものがある。
 それは、りんごだ。

「トマトもある。」という子どものつぶやきがあり、それに対応していると、
「梅干し。」「いちご。」など出てきました。
「ここでいうそれとは何でしょう。」
 まだ書けてない子がいたので、
「この文の中に答えがあるんだから、絶対書きや。」と要求しました。
 この後、最初に当てたAさんに司会をしてもらいました。
「私は、赤くて丸いものにしました。他の人どうですか。Bさん。」
「ぼくも、赤くて丸いものにしました。」
「私は、りんごとしました。」
「ぼくは、あめと書きました。」
「私は、丸いものにしました。」
 司会のAさんに、出た全部の意見を言いなさいと要求しました。さすがに4つの意見を覚えて言うのは大変ですが、助言しながら言わせました。
 でも、こんな2文の簡単な問題でも、答えが4つに分かれるのです。
「この中からおかしいのを一つ選ぼう。」
 最初に当てたCくんが、今度は司会です。
「ぼくは、柄本くんのあめがおかしいと思います。他の人はどうですか。」
「何がおかしいか聞いているんだから、理由も言ってください。」
「文章に書いてないから。」
 いくつか意見が出た後、柄本くんは、
「あめでも、赤くて丸いものがあるからです。」
 それに対して、
「文章の中に、どこにあめが出てくるんですか。」
 途中で、チャイムがなります。
 その時、教科書やノートを机の中にしまう子が数人いました。
 普段の授業で、チャイムを越えて、授業をすることはほとんどありません。
 だからといって、チャイムがなったからといって、終わりと言われてないのに、教科書やノートを片付けていいことになりません。
「じゃあ、チャイムがなったらすぐに授業初めていいんですね。1分1秒遅れず に出来るんですね。今、片付けた人?」
 この後、指示語には答えを当てはめることを告げ、「赤くて丸いもの」が正解であることを示しました。
 でもまだ、教科書の「それ」の答えにはたどりついていないのでした。

(2008.9.22)