未来の自分を助ける学級通信

 学力研ニュースの原稿、書きました。
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 学級通信は手書きではなく、パソコンで作る。
 久保先生は「学級通信は手書きがいい」と言われます。
 手書きの通信のもつ暖かみや、字の大きさを自由自在に変えたり、簡単なイラストを描き込んだりできる便利さは、よく分かります。
 でも長い目で見ると、パソコンで作った方が、教師自身のためになるのです。

一、学級通信は情報の宝庫
 教師の仕事は、経験年数とともに増えてきます。授業と学級経営以外のことで、多くの時間をとられるようになってきます。
 教材研究の時間がない。
 でも、似たような教材なら、過去にやったことがあるはずなのです。
 あの時、どんな風に教えたんだっけ。そう。年とともに、記憶力も低下していくのです。学級通信は、自分の実践の足跡です。そこには、授業や学級経営の情報が、ぎっしり詰まっているのです。

二、パソコンは有能な秘書
 私は、五年生を担任しています。明日から水産業の学習に入るとき、三年前の学級通信をパソコンから呼び出します。
 パソコンで「水産業」と打ち込み、検索します。すると、学級通信の中の「水産業」と書かれた箇所に、一気に飛んでくれます。
 最初に飛んだ箇所は六月九日の通信で、沖縄の授業のことです。沖縄の産業は、農業水産業・・工業・サービス業のどの産業が一番多いかを予想させています。
 次の検索でジャンプしたのが、九月十五日の通信です。
 水産業の導入の授業が載っています。
 そう、過去に書いた通信の情報を役立てて、現在の実践をしていくのです。

三、未来の自分を助けるために
 未来の自分を助けるために、私は学級通信を書いています。
(それ以外の理由は、省略。)
 子どもの作文や日記を載せるだけでは、未来の自分を助けることはできません。
 授業記録を多く載せます。
 発問・指示・子どもの意見。
 これが授業する時に役立ちます。
 学期末の懇談前には、子どもの名前で、学級通信を検索します。
 その子どもがどんな意見を出してきたかを振り返ることができます。

 学級通信を書くことは大変です。
 未来の自分のためのボランティアだと思うのはいかがでしょうか。

(2012.9.29)