「あまの原~」の授業

 最終課題を考えます。

8.阿倍仲麻呂の授業(人物でも短歌でもよい)の授業プランを示せ。

 人物では授業を組めそうもないので、短歌を扱うことにします。

あまの原ふりさけみればかすがなるみかさの山にいでし月かも
 安倍(あべの) 仲麻呂(なかまろ) ※安倍仲麻呂…(698~770年)。阿倍仲麻呂とも書く。
「短歌と俳句」P.88『小学国語 6上』(大阪書籍)

【指示1】読んでごらんなさい。(列指名)
【小発問1】この短歌は楽しい歌ですか、悲しい歌ですか。(列指名・挙手確認)
「どんな歌なのか、今日のお勉強で分かるようになります。」
【小発問2】季節はいつですか。(秋)
【説明1】通常、短歌や俳句で「月」が出てきた場合、それは秋の澄んだ月のことをさします。
【小発問3】でも、この短歌の中には、「春」という言葉が隠れているのですが、見つけられますか。
【説明2】「かすが」は「春日」と書くんですね。

発問1 この短歌をできるだけ漢字に書き換えてごらんなさい。

「天の原振り放け見れば春日なる三笠の山に出でし月かも」
「海の原」「天野原」が出れば、「天の川」を例に出して違うことを確認。
【小発問4】「天の原」とは何ですか。(大空)
【小発問5】「振り放け見る」とはどういうことですか。やってごらんなさい。【小発問6】「春日なる」を今の言葉で直すとどうなりますか。(春日にある)
【説明3】「月かも」の「かも」は、はてなの「かも」ではありません。これは、「月だなあ」と感動して言っているのです。

発問2 仲麻呂に見えている物を全てノートに書きなさい。

(「あまの原」「月」が正解。「みかさの山」はなぜ見えていないかも検討させる。
見えていれば、春日にある三笠の山から出た月だなあ、とは言わない。)

発問3 仲麻呂は、どこにいますか。短歌にある言葉も使って、できるだけ詳しく書きなさい。できたら持ってきなさい。

(板書をさせる。読ませた後、点数をつける。)
「三笠山」があれば3点。
「遠く離れた所」があれば3点。
「西」があれば3点。
 上記が三つがあり、誤字脱字がなければ、10点。
「春日の三笠山から西に遠く離れた所」
【説明3】歴史をよく勉強している人は、はっきりと場所が分かるのです。
この短歌は、阿倍仲麻呂が日本から西にある中国・唐で詠んだ歌なのです。
(日本に帰ろうとしたが帰れなかった仲麻呂のことを語る。)
【小発問7】この短歌は楽しい歌ですか、悲しい歌ですか。(列指名・挙手確認)【指示2】読んでごらんなさい。(列指名)
                                                      以上

「あまの原~」の短歌には、いくつかの説があります。
 遣唐使船で日本に帰ろうとしているお別れパーティーの席上で詠んだ歌だという説が有名です。でも、日本に帰ろうとして、ベトナムの方に流され、その地で詠んだ歌だ、という説もあります。
 そこを扱うとややこしいので、扱いませんでした。

(2003.8.29)