(長野)
天狗の奥庭から双耳峰の天狗岳を見る 硫黄岳山頂から阿弥陀岳を見る
(2008・10.17〜19)


秘湯を訪ねて、秋の八ヶ岳を歩きました。



5年ぶり2度目の八ヶ岳である。(前回の八ヶ岳山行はこちら

茅野で高速バスを降りて、宿の送迎バスで午後5時に唐沢鉱泉に着いた。
ここはロッジ風の秘湯の宿。、ちょうど紅葉が見頃だった。

1日目
朝、ゆっくり8:30に出発。
黄葉のカラマツ林を過ぎて、苔むしたシラビソとコメツガの原生林を歩く。
黒百合ヒュッテで休憩して、ここから大岩の急登となり、溶岩台地に出ると展望がひらけた。
前方に双耳峰の天狗岳が姿をあらわして、振り返ると7年前に登った蓼科山が見えた。(蓼科山山行はこちら
岩塊の道を行くとハイマツの登りとなって、最後の岩塊を登ると東天狗岳(2640m)に着いた。

南八ヶ岳と北八ヶ岳の真ん中にあって、その両方を展望できるポイントになっている。
西天狗岳へも足をのばすと、少し違った展望が楽しめた。
西天狗岳からの展望の方がいい。ギザギザの横岳も見えるのだ。

東天狗岳へ戻り、根石岳とのコルへと下った。
ここから本沢温泉へと下りかけたら、葉の落ちたダケカンバの枝の間から宿の屋根が見え隠れしている。
針葉樹林の中を過ぎて沢を渡ると、紅葉の木々の中に本沢温泉があった。
ここも秘湯の宿だが、山小屋風だった。

ここは日本第2の高所温泉で、野天風呂は日本第1の高所にある。
野天風呂は白濁湯で、硫黄岳の爆裂火口壁を見上げる沢沿いにあった。
のぼるは気に入って2度も入って楽しんだ。
(ちなみに日本第1の高所温泉は、立山のみくりが池温泉)
ロッジ風の秘湯 唐沢鉱泉 東天狗岳から西天狗岳を見る
西天狗岳から東天狗岳を見る 硫黄岳から天狗岳を見る 左奥は蓼科山 
手前が硫黄岳の道しるべとなる大ケルン
本沢温泉から5分ほど歩いて野天風呂へ行く 日本第1の高所野天風呂
2日目
きょうも晴天。
昨日の野天風呂を左下に見て、夏沢峠へと登る。
硫黄岳が近くなると大ケルンが見えてきた。
いくつも大ケルンがあった。ガスで視界がきかない時の、目印となるものだそうだ。

そして硫黄岳(2760m)に着いた。山頂は平坦で広々している。
のぼるが携帯を出した。
小屋からは通じなかった携帯が、山頂からは通じた。

予定では今日下山するはずだったが、天気も良くてあすは日曜日だし、下ってしまうのはもったいない。
そこで予約してあるバスを1日延ばしてもらおうというわけだ。

明日だと2人分の残席があって、変更は1回だけはオーケーとのこと。
願ったり叶ったり!!!

きょうはゆっくり歩いて赤岳まで行けることになった。

横岳に向かうといきなりカニのヨコバイのクサリだった。
それからもクサリやハシゴの連続で、いくつものピークを越えた。
横岳は岩稜の山だった。
そして赤岳への最後の登りをがんばって赤岳頂上小屋に着いた。

赤岳山頂(2899m)は小屋のすぐそばで、360度の大展望が素晴らしい!!!
富士山、北アルプス、中央アルプス、南アルプスなど名だたる山々はみな見える!!!
ここまで来て良かった!!!
赤岳頂上小屋の前から横岳方面を望む 赤岳から富士山を望む
赤岳頂上小屋の前で展望を楽しむ登山者 御来光
3日目
御来光を堪能してから、阿弥陀岳へ向かった。
いきなりハシゴがあって、急な岩場を下ると今度はクサリ場が続いて、急下降する。
文三郎道分岐を中岳へと進み、中岳を越えると阿弥陀岳のコルに到着。
ここにザックを置いて阿弥陀岳へ行く。

登りは岩場の急登で、崩れそうな岩場もあって、落石しないように気をつけて登った。
ハシゴやクサリもある岩稜の山だった。

阿弥陀岳山頂(2805m)は名の通り、石仏や石碑が祀られていた。
赤岳と同じような大展望が楽しめた。

コルまで戻り、中岳道を下る。
右前方の横岳西壁がだんだん上に見えるようになって、行者小屋に着いた。
小屋の前にひかれた沢水が冷たくて美味しいので、カレーライスを注文した。

そして美濃戸へと下る。2時間かかった。
そしてさらにバス乗場のある美濃戸口へと歩いて、13:16の茅野行きのバスに乗ることができた。

山小屋と温泉の多い、人気の山だった。
天候にも恵まれて、紅葉を楽しみ、展望を楽しみ、秘湯を楽しんで、いい山歩きができた。

御来光を待つ登山者 富士山が頭を出している   赤岳山頂から御来光を見る登山者
赤岳から阿弥陀岳へと歩く 横岳西壁の直下に建つ行者小屋
1日目
唐沢鉱泉(8:30)→黒百合ヒュッテ(11:00)→(13:00)東天狗岳(13:40)→西天狗岳(14:05)→本沢温泉(16:00)

2日目
本沢温泉(6:50)→夏沢峠(8:00)→硫黄岳(9:00)→横岳(11:20)→赤岳頂上小屋(14:05)

3日目
赤岳頂上小屋(6:30)→阿弥陀岳(8:05)→行者小屋(9:50)→美濃戸(12:00)→美濃戸口(13:00)


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