日清戦争・日露戦争

『小学社会6年上』(大阪書籍)に次の記述があります。

 19世紀末になると、欧米諸国は、アジアの国々に進出し、工場や鉄道などをつくって大きな利益を得ようとしていました。

 これはなぜなのかを問うてみたいです。
 これは、自国でするよりも、人件費が安くつくからです。

 日本と不平等な条約を結んだ朝鮮では、経済が混乱し、農民の内乱がおこりました。1894年(明治27年)、朝鮮政府が中国(清)に援軍を求めると、日本も清に対抗して軍隊を送りました。内乱が終わると、朝鮮政府は軍隊の引き上げを求めましたが、両国は聞き入れず、日清戦争がおこりました。

 この文は、日本を外国に、朝鮮を日本にかえて読みかえるとよさそうです。

 外国と不平等な条約を結んだ日本では、経済が混乱し、農民の一揆や打ちこわしがおこりました。

 これは、日本も朝鮮と同じような立場だったということです。そうならなかったのは、明治維新の志士たちの努力があったからです。この後の朝鮮の動向を日清戦争・日露戦争の中で見ていくことで、日本のもしかしたらあったかもしれない未来を見ることができます。
 上記のようなことを踏まえて、授業を組み立ててみます。

①「(漁夫の利:ビゴー風刺画)絵を見て気がついたこと・思ったこと・調べたことを書きなさい。」板書させて、発表。
②教科書P.86~87の連れ読み、一人読み、句読点交代読み
③「欧米諸国がアジアの国々に進出し、何をつくったのですか。」工場や鉄道など
④「工場や鉄道をつくったのは、何のためですか。」大きな利益を得るため。
⑤「なぜ、アジアの国々で作ると大きな利益になるのですか。」低賃金の労働力
⑥「不平等な条約を結んだ朝鮮で、なぜ経済が混乱したのですか。」
⑦板書:1894年 日清戦争…日本が勝つ。賠償金・台湾・リアオトン半島
  返せ↓露・独・仏
⑧「(日本の敗北を予測した新聞の挿絵)絵を見て気がついたこと・思ったこと・調べたことを書きなさい。」1分間で書かせ、発表。
⑨「この新聞の挿絵は、どちらの国が勝つと予想していますか。」
⑩板書:1904年 日露戦争…日本勝ち進む
⑪「日露戦力の比較」を紹介する。
⑫「なぜ日本がロシアに勝つことができたのでしょうか。」(明日に続く)

 教科書を連れ読みするところから授業を始めようと思っていました。でも、子どもたちが揃ってないのを見て、絵を配り、ノートに貼らせながら、気付きや調べたことを書かせることから始めることにしました。その方が、時間差に対応できるからです。

・一人だけげたをはいている(上田)→そこから何が分かるの?「日本人。」
・下に魚がいる(荒田)  
・さかなつりをしている(中)
・魚に英語が書いてある(平瀬)→何て書いてあるの?「コリア」コリアタウンって知ってる。朝鮮料理の店が集まっているところだね。
・真ん中にせんちょうみたいな人がいる。(早川)→なぜ船長なの?
・顔がでっかい。(宮田)
・橋にいるのはロシア人で、左にいるのが日本人で右にいるのが中国人。(田中)
・橋にいる人の頭と体のバランスが悪い(奥原)
・ふくそうがちがう(中野)  
・日本人がいる。(阿河)
・これは日清戦争である(小西)  
・人が3人いる(小島)
・タバコをすっている人がいる。(神谷)
・はしからだれかがみてる。(糸井)  
・ビゴー画。(舩倉)
・つりざおをもっている。(三宅)→つりざおは何を例えてますか?「武器」

 なぜロシアは、魚釣り(戦争)に参加しないで見ているのかを問いかけ、この画の題が「漁夫の利」であることを教え、そのことわざの意味も教えました。
 なぜ船長なのかは、日露戦争のところ戦力比較の時に、ロシアが無敵のバルチック艦隊を持っていることを話しました。
 授業の最後に、東郷ビールも見せました。日露戦争で、なぜ小国の日本が大国のロシアに勝てたのかを授業していくことを予告しました。

(2007.10.25)